アイドルグラビア入門 - 推しの別の顔を知る喜び
アイドルオタクにとって推しのグラビアは複雑だ。「見たい」と「見せたくない」が同時に襲ってくる。ステージの上でキラキラ歌って踊っている推しが、水着姿で雑誌に載っている。嬉しいような、もったいないような、独占したいような。この感情の渋滞を乗り越えた先に、アイドルグラビアの真の楽しさがある。
アイドルはなぜグラビアをやるのか
そもそもアイドルがグラビアをやる理由は何か。本人がやりたいから、というケースもあるだろうが、多くの場合は事務所やレーベルの戦略が絡んでいる。
認知拡大。グラビア誌の読者層とアイドルオタクの層は完全には重ならない。グラビアに載ることで、普段アイドルに興味がない層にもリーチできる。「この子誰だ?」からファンになるルートは確実に存在する。
個人の差別化。大人数グループの場合、歌やダンスだけでは個性を出しにくいことがある。グラビアは「個人」にスポットライトが当たる場だ。グループの中では目立たなくても、グラビアで一気に知名度が上がるメンバーは少なくない。
表現の幅を広げる。ステージ上のアイドルとグラビアのアイドルは、同じ人でも見せている「面」が違う。グラビアでしか出せない表情、雰囲気がある。それが後の女優活動や個人活動に繋がるケースも多い。
乃木坂46とグラビアの関係
アイドルグラビアを語るうえで乃木坂46は外せない。乃木坂は結成当初からグラビア誌との関係が深く、多くのメンバーが写真集を出版してきた。
齋藤飛鳥の写真集は大きな話題になった。小柄な身体と整った顔立ちが織りなすグラビアは、「アイドルのグラビア」という枠を超えた一つの作品として評価された。グラビアを通じて「齋藤飛鳥」という個人のブランドが確立されたと言ってもいい。
西野七瀬、遠藤さくら、賀喜遥香、山下美月。世代が替わっても乃木坂からは常にグラビアの世界で存在感を示すメンバーが出てくる。これはグループとしてのブランディングにグラビアが組み込まれている証拠だ。
アイドルグラビアの楽しみ方
- ステージとの比較:歌っている時の表情とグラビアの表情の「ギャップ」を味わう
- 成長の記録:初期のグラビアと最新のグラビアを見比べて「変化」を楽しむ
- メンバー同士の比較:同じグラビア誌に載った別メンバーの個性の違いを発見する
- 写真集の「物語」:1冊の写真集を通して構成された「起承転結」を読み取る
モーニング娘。— グラビアの先駆者たち
乃木坂以前からアイドルグラビアの歴史を支えてきたのがモーニング娘。とハロー!プロジェクトだ。
牧野真莉愛はモーニング娘。の中でもグラビアに特に力を入れてきたメンバー。写真集の売上実績も高く、「アイドルでありながらグラビアのプロ」という立ち位置を確立した。
ハロプロ系のグラビアには「健康的」「スポーティー」という独自のカラーがある。ステージでの激しいダンスで鍛えられた身体が、グラビアでも説得力を持つ。乃木坂系の「清楚・儚い」とは対極の「元気・健康」路線で、アイドルグラビアにも多様性があることが分かる。
アイドルファンからグラビアファンへ
最初は推しのグラビアだけを見ていたのに、気づいたら「この子も気になる」「グラビアアイドルも面白いかも」と広がっていく。これがアイドルグラビアからグラビア全般への入口になるパターンだ。
山本彩のようにグループ卒業後もソロ活動の一環としてグラビアを続ける人もいて、「アイドル時代とは違うグラビア」を見せてくれる。成長と変化を長期間追えるのも、アイドルグラビアの醍醐味だ。
推しのグラビアをきっかけにこの世界に入った人は、推し活×グラビアガイドも覗いてみてほしい。もっと深く楽しむためのヒントがあるはずだ。アイドルのグラビアを知ることは、坂道グラビアの系譜を知ることにも繋がる。推しの別の顔を見ることは、推しをもっと好きになることだ。